電子ブックFussa Craft Vol.1 住まい・暮らし・ものづくり編

電子ブックFussa Craft Vol.1 住まい・暮らし・ものづくり編 page 32/68

電子ブックを開く

このページは 電子ブックFussa Craft Vol.1 住まい・暮らし・ものづくり編 の電子ブックに掲載されている32ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
30福生エリア福生で唯一の曳家技術が魅力曳家、土木、鳶工事一式希少な職人として、誇りを胸に佐藤 元保社長組み方が違う。礎(いしずえ)の住宅は、縁の下にもぐり、柱のどこに荷重がかかっているかを判断する」。....

30福生エリア福生で唯一の曳家技術が魅力曳家、土木、鳶工事一式希少な職人として、誇りを胸に佐藤 元保社長組み方が違う。礎(いしずえ)の住宅は、縁の下にもぐり、柱のどこに荷重がかかっているかを判断する」。途中で何かあれば、大きな事故にもつながる大がかりな工事。頭の中に図面を思い描いて、上手くバランスの取れたレールをひくことが重要と佐藤社長。気の抜けない慎重な作業が続く現場だ。現在は、弟の栄通(たかゆき)さんと共に看板を守り継ぐ。佐藤社長は「お客さんの気持ちをくみ取りながら、技術を守っていきたい」と、職人としての誇りを胸に曳工を続けている。「嫌いではなかったし、後を継ぐしかないと思っていた」。中学時代から休みの日には、父親を手伝っていた。現場では職人の動きを見て技術を覚えた。「真似するのは誰でも出来る。自分なりのやり方を考えること。そして日々勉強」が大事だという。「建物はそれぞれの会社データ事業所名/佐藤曳工代表者名/佐藤元保住  所/福生市福生550‐1エクセレント上水205T E L/090‐3575‐2244F A X/042‐551‐0483営業時間/午前8時~午後5時定休日/日曜日事業内容/曳家、土木、鳶工事一式佐藤曳工建物などの移動工事を行う曳家(ひきや)。道路拡張や土地の区画整備、貴重な文化財の保存等、建物をそのままの形で移動させる。5千年前の古代エジプト文明で生まれた「テコ」と「コロ」の原理を応用した工法は、最先端の機器が開発された現代にも生かされる。特殊な業種のため、西多摩地域に2社、福生市内では佐藤曳工の1社だけだ。昭和30年ごろ、土木工事の職人だった先代が独立して創業した。「15?20年ほど前は、土地区画整備が多く、年間を通して曳家の仕事が盛んだった」と話す2代目の佐藤元保社長。建築物の下に穴を掘り、建物を持ち上げ、レールを使って移動していく。築100年近い住宅や土蔵、300mの距離を移動したこともあった。最近では、住宅の移設はほとんどなく、蔵や倉庫などの曳きが中心。曳家のほか、基礎工事全般も請け負うが、「曳工には自信がある」。一般的に曳家工事の様子を目にする機会はあまりなく、全国的に需要も少ないため、業者の数も減っている今。「土地の有効活用を考えた際には、曳家という方法もあることを思い浮かべてもらえれば」と歴史ある特殊技術で、時代のニーズに応える。MAP24